正組合員と准組合員
農業者以外でも加入
JAの正組合員は農業者等が条件です。組合員資格として、耕作面積や農業従事日数などJAごとに定款でその基準を定めています。
JAには、正組合員のほか、准組合員制度があります。農業者以外でも、正組合員同様JAごとに定めた一定の出資金を払えば、 准組合員として組合に加入できます。准組合員は、JAの事業を正組合員と同じように利用できますが、 総会での議決権や役員の選挙権などJAの運営に関与できません。 これは、JAが非農業的利害によって支配されないようにしているためです。准組合員制度は生活協同組合にはなく、JA独自のものです。
増える准組合員
JAの組合員数は、令和2年度で正組合員が425万人です。昭和60年度の正組合員数が554万人ですから、この間に129万人減少しています。これは、農家戸数の減少などによるものです。
一方、准組合員数は令和2年度で624万人です。正組合員と准組合員を合わせた組合員総数は令和2年度で1,049万人となっており年々増加しています。正組合員は減少しているものの准組合員が増えているためです。
地域に密着した協同組合として、地域の人たちにとっても高い利便性があることによるものです。
組合員組織
JAには各種の組合員組織があります。組合員組織は組合員とJA本体の組織との中間的な組織であり、JAの活性化のために、大きな役割を果たしています。組合員組織は大別すると次の4つがあります。
第1は、集落組織です。これは、地域ごとに組織された地縁的な組織です。農家組合や農事実行組合等、さまざまな名称で呼ばれています。集落単位の共同体がほぼそのままJAの組合員の基礎的な組織になっています。
第2は、作目別生産組織です。農作物の種類ごとにその生産者が生産部会として組織しているものです。地域によって違いますが、稲作、野菜、果樹、花き、養豚、酪農等の作目ごとに部会があり、その作目の生産・販売、技術の改善等に取り組んでいます。
第3は、青年、女性の組織です。農業を担う青年たちで組織するJA青年部および、農業の担い手としてだけではなく、生活においても多くの役割を果たしている女性で組織するJA女性組織です。
第4は、事業利用者間の交流を目的とした生活班、年金友の会、共済友の会等です。