協同組合と株式会社は根本的に違いがあります。
株式会社は株の所有者、つまり株主によって構成されています。株主は、その株式によってより高い配当を受けることが目的です。その会社の製品を使ったり、施設を利用することが目的ではありません。このため、株式会社の顧客は不特定多数です。
これに対して、協同組合は、組合員は出資しますが、その配当が目的ではありません。出資は協同活動を行う元手です。協同組合は事業の利用者と出資者が同一人です。組合員は組合の事業を利用することによって、自らの生産や生活を向上させるために、協同組合をつくっています。
運営方法も大きな違いがあります。株式会社の株主総会での議決権は持っている株が多いほど強いという仕組みです。これに対して協同組合は出資の多い少ないに関係なく一人一票という仕組みになっています。
株式会社は持ち株の数によって決まるのに対して、協同組合は文字通り組合員の総意によって決まる平等な「人の結合体」です。